「仕事投げ出しや引き抜きは許さない」
10月Ⅰ日の日経新聞2面のコラムで、こんな書き出しが有り注意深く読みました。
日経サイトの14年10月1日付コラムによると、この若手社員が会社を辞め
ようと有給休暇の消化に入ったことを聞き、「『社長が怒っている』という噂
が社内に拡散するよう」意図的に怒ったというのだ。
その第1の理由として、藤田氏は、若手社員に新事業の立ち上げを任せてい
たのに、放り出す形になったことを挙げる。他社から転職のオファーがあった
としても、個人的な理由を優先して責任を放棄するのは、とても自己中心的な
考えだと非難した。しかも、会社に億単位の損失を与える失敗をしたことのあ
るこの社員に、経験を生かしてもらおうとセカンドチャンスをあげたのに、と
いうことも明かしている。
第2の理由としては、競合他社からの引き抜きを防ぐため、「一罰百戒」が
経営上必要だからだとした。2000年ごろのネットバブル時に、サイバーエージ
ェントでも引き抜きを行ったが、引き抜きに寛容だった業界2位以下の企業は、
その甘さから1位に勝てなかった。これを知ってから、引き抜きを受けた社員
にはあえて毅然とした態度を取ることにしており、その効果は絶大だという。
藤田氏のこの告白は、ネット上で、大きな反響を呼んだ。どちらかと言えば、
批判的な声が多く、「社員は萎縮するだろうなと感じる」「退職者にとっては、
たまったもんじゃない」「ここで働きたいと思う人が増える?」といった異論が
相次いでいます。
いろいろ意見があるとは、思いますが要は、人間としてどうなの?
この1点につきると思います。
私自身も、引き抜きまではありませんが、多くの退職者と関わり、又お客様や
いろいろな会社の話を聞いての結論です。
責任放棄は、どこの会社に行っても同じことをするでしょうし、引き抜きに対
することも、同じことのような気がします。その人間のためにも、廻りにいる
社員に対しても、毅然な態度をすることはごくごく常識で当たり前だと思いま
す。経営者視線で考えていると言われようが、かまわないと思いますし、とか
く最近は、コンプライアンスとか消費者視線とかで、怒る機会や怒られる機会
が少なくなっている世の中で、藤田社長の主張は、共感しますし、至極正しい
と思います。
平成26年10月7日(火)